この付録は典型的なRed Hat Linux 9のアップグレードについて 簡単に解説します。
Red Hat Linux 9のインストールプロセスには、 RPMテクノロジーをベースにしたRed Hat Linux(バージョン6.2、及び それ以降)より以前のバージョンからアップグレードする機能が 含まれています。
システムをアップグレードすると、モジュール式の2.4.x カーネルと、現在システム上にインストールされているパッケージ の更新版がインストールされます。
アップグレードプロセスを実行した場合、既存の設定ファイル は.rpmsaveという拡張子を付けて保存 されます(たとえばsendmail.cf.rpmsave)。 アップグレード中に実行された操作を示すログが /root/upgrade.logに作られます。ソフトウェアが 進化するにつれて、設定ファイルのフォーマットが変化すること もありますので、変更内容を組み込む前に、元の設定ファイルと 新しいファイルを注意深く比較する必要があります。
![]() | 注意 |
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システム上のデータは すべて必ずバックアップしておいた方がよいでしょう。 例えば、アップグレードしたりデュアルブートシステム を構築する場合、ハードドライブ上にある保存して おきたいすべてのデータは必ずバックアップすべきです。 誤ってすべてのデータを喪失する恐れがあるからです。 |
アップグレードパッケージの中には、正しく動作するため 他のパッケージもインストールする必要があるものがあります。 アップグレードするパッケージをカスタマイズすることにした 場合は、依存の問題を解決する必要があるかもしれません。 アップグレードするパッケージをカスタマイズしない場合は、 アップグレードの手順で依存関係の問題を処理します。ただし、 システム上に存在しないパッケージを追加インストールする 必要があるかもしれません。
システムにどのようなパーティションを作るかによって、 アップグレードプログラムは、swapファイルを追加するように 要求してくるかもしれません。アップグレードプログラムが、 RAMの2倍のサイズであるはずのswapファイルを検出しない場合 は、新しいswapファイルを追加したいか聞いてきます。システム に十分なサイズのRAMがない場合は(32MB未満)、このswapファイル を追加することを推奨します。