3.25. rootパスワードの設定

rootアカウントとrootパスワードの設定はインストールに おいてもっとも重要なステップの一つです。rootアカウントは Windows NTマシーンで使用される管理者アカウントに 似ています。rootアカウントはパッケージのインストール、 RPMのアップグレード、ほとんどのシステムメインテナンス 実行に使用されます。rootとしてログインすると、システム を完全にコントロールすることができます。

注意注意
 

rootユーザー(スーパーユーザーとも 呼ばれる)とは、システム全体に対して完全なアクセスを有します。 故に、rootユーザーとしてログインするのは、システムの メインテナンスないしはシステム管理を行なうためだけに 限るべきでしょう。

図 3-23. rootパスワード

rootアカウントの使用はシステム管理のみにします。 通常の使用にはroot以外のアカウントを作成して、 何かを緊急に修復する場合にsu - でrootに入ります。これらの基本的な規則により、 入力ミスや間違ったコマンドがシステムに与える影響を 最小限に抑えることができます。

ティップヒント
 

rootになるには、ターミナル ウィンドウのシェルプロンプトでsu - と入力して[Enter]を押します。そして、 rootパスワードを入力し、再び[Enter]を 押します。

インストールプログラムがシステム用にrootパスワード を設定するように要求してきます。[1] この時点で、rootパスワードを入力する必要があります。 rootパスワードを入力しない限り、インストールプログラムは 次のセクションへ進行しません。

rootパスワードは最低6文字の長さが必要です。入力する パスワードは画面に反映されません。パスワードは2回入力 します。2つのパスワードが一致しないときは、もう一度 入力する必要があります。

rootパスワードはなにか自分で覚えやすく、しかし他人には 容易に想像できないものにします。自分の名前、電話番号、 qwerty(キーボードの1列の字)、 password、root123456 anteaterなどは すべて悪いパスワードの例です。良いパスワードとは、数字、 大文字と小文字が混ざった構成で、辞書にあるような単語を 含まないものです。例としては、Aard387vark 420BMttNTなどです。 パスワードは大文字と小文字が区別されることに注意してください。 パスワードを書き留める場合は安全な場所に保管してください。 しかし、どんなパスワードでも書き留めない方がよいでしょう。

注意注意
 

このマニュアルに示したパスワード の例など使用しないようにしてください。パスワードの例の 使用は、セキュリティ上の問題があると考えられます。

ティップヒント
 

インストール完了後にrootの パスワードを変更するには、Root パスワードツール を使用します。

シェルプロンプトでredhat-config-rootpassword コマンドを入力してRoot パスワードツール を起動します。rootでない場合、続行するため rootパスワードの入力が要求されます。

注意

[1]

root パスワードはRed Hat Linuxシステム用の管理者パスワードです。 rootパスワードを使用するのは、システムメインテナンスが 必要な時だけにしてください。rootアカウントは一般のユーザーに 適用されている制限に関係なく操作ができるため、rootとして 加える変更はシステム全体に影響を与える可能性があります。